カテゴリー: 猫達

悲しい猫

夕方、Cが伸び過ぎたバラの枝を切っていると見知らぬ猫が駐車場を歩いていた。カラー無しで黒とグレーの長めの綺麗な毛と立派な髭を持っていた。けれども歩き方がおかしい。真直ぐに歩けないのだ。様子を見に近寄ると人の気配に逃げようとした。目が見えてないのか日中なのに真ん丸な硝子玉の様な可愛い瞳を持ち、円を描く様に歩く。たぶん走ろうとしているのだろうが、走れない。けれども懸命にヨロヨロと去ってしまった。Cが「去勢済みのオスで、病気みたいだ。」と言った。

次の日の朝、駐車場にその猫がうずくまっていた。様子を見に行くと、また人の匂いに逃げようとした。しかし動けない。梅雨入りしたというのに暑くなりそうな気配の晴れた日でこのまま放っておくと暑すぎそうだし、それよりも車が危ない。今度は長く身体を伸ばし寝ていた。動かない...。「どうしよう。どうしよう。」と思っている間に外出する時間が近付いてくる。たぶん日陰に動かす方がいいのだろうとお隣さんにも応援を頼んだ。回りをかこんでその猫を見ると、また人の気配に恐れ、逃げ出そうとした。懸命に足を動かし、鳴き、身体が伸び切った。それが最期だった。近くにいた人達も集まってきた。せめて日陰に移してやろうとその動かなくなった身体を数メートル移動し、お隣さんが持って来た箱の中に納めた。

その猫がどこから来たのか、どんな原因があったのか分からない。去勢済みという事は過去はどこかで飼われていたのだろう。毛艶も良かった。多分病気になってそう長くはなかったのではないだろうか?<何か害になるものを飲んでしまって腎臓疾患にかかり、脳まで冒されてしまった。>又は、考えてたくないが、<誰か猫嫌いな人が食べ物の中に毒を仕込んで与えた。>これが私達の想像である。

何かしてあげたら助かったのだろうかと考え始めると、胸が痛い。ああ、本当に動物を飼う人は最初から最期迄責任持って欲しいものだと切に願う。

-YS, 2005年6月15日

2005年6月15日

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