カテゴリー: 日本の探偵小説
黒トカ〜ゲ♪
以前外国の中堅都市に住んでいた事がある。その国では3番目だから結構大きいと思う。日本モノにホームシックって事には全くならなかったが、クリスと知り合った頃、自分や日本の事を表面だけではなくもっと分かってもらおうと思った時につたない言葉だけでは上手く伝わらない事もあった。好きだった本や映画も同じだ。見て読んでもらわない事には分かってもらいづらい。(音楽はビックリする位共通点があった。←ハッキリ言って日本人の友達と話していて通じない事が多い私である。)

あの頃、外国で江戸川乱歩や横溝正史の映画や本を探そうとする。これは結構大変だった。ニューヨーク等の大都市では簡単に見つかるのかもしれないが、私が住んでいた都市では日本映画と言えば、黒沢明、伊丹十三がほとんど。ちらちらと北野武が日本映画通の間では有名になりつつあった頃である。そ〜いえば「シャル ウイ ダンス?」も人気があった。結局、私がぜひクリスに見せたかった市川崑監督の「金田一耕助モノ」は見つからなかった...。(あのヴィジュアルセンスが好きだ!)
その都市の公立の中央図書館はある意味大型書店よりも充実していたが、日本語から英語への翻訳本は吉本ばななや村上春樹と日本文学の大御所のモノだけがあった。江戸川乱歩の英訳本は50年位前に短編集が出ていたのみで、これは日本文学に興味ある人は結構読んだ事があるかもしれない。(実際クリスも持っていた。)
日本へ越して来てからは、江戸川乱歩の「明智小五郎モノ」横溝正史の「金田一耕助モノ」を始めとして映画やTVシリーズは結構見た様に思う。今では原作の殆どは読んでいないものの、クリスはかなりのストーリーとあの独特の雰囲気を知っている。私自身も改めてそれらの関連書物を集めて読んだ。
映画は数年前から「RAMPO」モノが何本か公開されている。新しいものはインターネットの検索をしていると外国語でレビューが出ていたりするので現在は海外に出回っているのかも?と思う。
英語訳の本に関しては、数年前に「犬神家の一族」(横溝正史始めての英訳本)が出版された。調べてみると、どういう理由か江戸川乱歩も横溝正史もヨーロッパの英語圏以外で多く翻訳されている様だ。(←英語より多くという意味である。)

ところで今回のメイントピックなのだが、ついに英語版「黒蜥蜴・陰獣」が黒田藩プレスから出版されたのだ!それもクリスが編集とブックデザインを担当しているのだ!かつて見つけようとしても見つける事が不可能だった江戸川乱歩の中編英訳小説をあなたも読む事が出来るのだ!!!
-YS, 2006年1月23日
黒蜥蜴
*1962年 大映映画 監督・井上梅次 原作・江戸川乱歩
原作戯曲・三島由紀夫 音楽・黛敏郎 主演・京マチ子 を思い描いてタイトルを読んで欲しいものです...。あれはキャッチーです。
2006年1月23日
